かざみきもの学院
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<2006年7月>

 

DASH村から

学院長 先日、久しぶりにテレビで「 鉄腕DASH 」のDASH村を見ました。以前からよく見ていたのですが、里山の何もないところからすべて作って自給自足の生活をというものですが、畑や田んぼをつくることから始まり、作物も何度も失敗をして作ります。いろいろな建物や、井戸、かまど作りはもちろん、粉を挽くための水車小屋造りまで。あげればきりがないほどです。私も毎回見ているわけではないのですが、アキオさんや、皆さんの教えを受けて、TOKIOのメンバーも頑張っています。そこまでやるかというくらい、いつも感動しています。
 
今回は、DASH村の旗をつくるということでした。そういえば、いつか見たとき、綿花の栽培をして、ふかふかの綿を収穫していました。これを自分達でつむいで糸にして、植物で染めて、手機で織り上げて布にしていくのです。
デザインを皆で考え、必要な色に糸を染めます。キハダの樹脂で染める黄色をベースに、藍色の藍も赤色の紅花もそこで栽培したものです。黄色い花の紅花が赤色に染まるのだろうかと、思いながら、いくつかの行程を経て赤色に染まったときは、皆感動し、藍瓶から取り出したときは、きれいな緑、それが藍色に変わったときも歓声を上げていました。
それを手機に縦糸をセットし、横糸を「 トントンカラリ・・・」と筬を転がし、織っていくのですが、柄が入ってくると横糸の筬を途中から出して作っていきます。それぞれ交代して織っていくので一人ひとりの力が違い、織り目が揃いません。それでも、DASH村のシンボルあひるの村長さんを織りこんだ、丈夫そうな綿の旗が出来上がりました。

お話は変わりますが、いつだったか、これもテレビからですが、あるお母さんが、学校の給食のとき、こどもに「いただきます」と言わせないで。というお話です。「給食費も払っているのになんで『 いただきます 』と言わなきゃいけないんですか」とのこと。本当にこういうお母さんも居るのかと驚きました。
これは特殊な例ですが、今は必要なものがすぐに手に入り、用が済むとすぐに捨てられる状況にあります。こども達は、物の大切さも、それにかかわった人のことを考えることもなく、毎日が過ぎていきます。

今年4月から私の住む松山市の収集ごみの分類が変わりました。プラスチックの分類はもとより、雑紙を可燃ごみではなく紙ごみとして分けるようになりました。あれから、封筒でもメモ紙でも、紙ごみに出すようになりました。( 窓付き封筒はセロハンを取ってから ) すると可燃ごみが本当に少なくなりました。
ごみは汚いものという考えから、使っていらなくなったものを持っていってもらうと考え、きれいにして出すことは、その人に対してのマナーでもあり、終わったものに対しての見送りでもあります。
それらはそれぞれ、新しいものになったり、土にかえるものもあります。それらのことを、学校や幼稚園で、映像でくりかえし くりかえし見せていくと、少なくとも、必要なものは買い、いらなくなったら捨てる、気に入らないと全部を消してリセットするという考え方も変わるのではないかと思います。
「 経験する 考える 思う 感じる 感動する 」・・・とても大切なことです。
DASH村は是非見ていただきたいと思います。

余談ですが、今我が家の浴室に黄色いあひるの村長さんが居ます。私がこの番組をよく見ていたので、( 大工仕事も何でも上手な山口君が好きなんです ) ある日、娘が送ってくれました。時々 洒落でこんなことをするのですが、最近は、お風呂に入るたびに、DASH村を思い、先人の知恵を思い、物の大切さとかかわった人のことを考え、終わった後も丁寧に見送ることの大切さを考え、このことを子供たちにどう伝えていけばいいのかと考える、洒落ではなく、まじめなシンボルになっています。

  『DASH村』

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渡部捷子

渡部捷子へのメールは watanabe@kazami.com まで

 
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