かざみきもの学院
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<2005年7月>
 

「トンボが消えた」 いしだあゆみさんのお話より

学院長 私は、自宅に居る時はよくテレビをつけています。じっと見ているわけではないのですが、聞いているといったほうがいいかもしれません。突然興味のあることがあると、今度は見ます。ニュース 政治 ファッション 収納テク その他諸々・・・。お料理や、誰かのことばでいいフレーズがあるとメモをとったりします。

ある日、きもの姿が見えたので、ちょっと手を止めてみると、いしだあゆみさんでした。

「きものを自分で着られるようになったんです。でも昨日練習した時は、トンボの柄が前にあったのに、今日は消えたんです・・・」というような内容でした。(その部分だけしか見なかったのですが・・・)

 

【帯の巻き方のコツ】

帯の柄付けを大きく分けると、全体に柄がある「全通」、一巻き目が無地で二巻き目から全体に柄がある「六通」、結んだ時前と後ろ(お太鼓)に柄が出るポイント柄の「飛柄」と三種類あります。

普通手先から寸法を見積もって二回巻きます。前柄は大体二巻き目の前に来るように柄付けされていますが、いしださんのように細い方は前を通り過ぎて脇や後ろのお太鼓の中に入ってしまうことがあります。トンボはきっとお太鼓の中に入ってしまったのでしょう。

きもの姿全体のバランスから見ると、飛柄の柄の位置は、前は中心より2〜3センチ寄った方が、また、お太鼓は柄の中心がやや上にくる方が素敵です。

よく、二巻き目で柄がいい位置に来ないと、ずらせて合わせる方が居られますが、これはお勧めできません。帯を楽にきれいに巻くコツは、一巻き一巻きを体に沿わせて巻くことで、力を入れてぎゅっと締める必要はありません。最初に決めた位置からずらせないようにする方法があります。

はじめに、前の柄を出したい位置に決め、両方の手が後ろでつくように胴一巻きの長さを計ります。その両手を前に持ってきて、手先の側を背中心に合わせ、一巻き目を反対に(手先のほうに)巻きます。二巻き目は普通に巻くと柄がいい位置に着ます。締めなくても、優しくフィットします。 

この時、帯の下を体につけ、上側(胸)はこぶしが一つ入るくらいに決めると、見た目も自然で、苦しくなく、また、帯は結ばず仮ひもでおさえますので一日着ていても疲れません。
着物はちょっとしたコツを覚えれば、簡単に楽に着られます。

 

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渡部捷子

渡部捷子へのメールは watanabe@kazami.com まで

 
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