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<2008年2月>

 

雪景色と山羊座の女

雪景色   2008年明けて元日、大晦日から来ている東京の長女夫婦も一緒に初詣を終え、2日3日はまたいつものようにテレビの前で箱根駅伝というところですが、思い立って、3日、4日新潟の方へ雪見に行きました。
熊谷駅から上越新幹線で・・・群馬県と新潟県の県境のトンネルを抜けると本当に雪景色の越後湯沢。川端康成の雪国の中にあるように、「トンネルを抜けると雪国」のこの情景がとても好きで、時々行きます。新潟はお米 そしてお酒。越後湯沢駅は改札を出てまっすぐ行くと一番奥に「ぽんしゅ館」という お酒をテーマの面白いお店があります。その一角にきき酒コーナーがあり、コインで自由にきき酒をする、これが面白いのか、娘達は、ここに行くのが好きらしい。そういえば以前、私もこの駅の中の酒風呂に入ったことがありました。
雪は沢山積もっていましたが、とてもいいお天気で、空の青と雪の白の景色が美しいと思う一方、雪が降っていないのにちょっぴり寂しさもあり、50分くらいいくと、真っ白な雪の中にゆったり横に広がるホテルに着きました。

 夜は、少し早いけどと、私の誕生日のお祝いをしてくれました。レストランでワインを頂いて大分いい気持ちになって、窓の方を見ると、外の照明に当たっているところだけ、雪が降ってきました。(もちろん全体に降っているのですが、外は暗いので) ちょっと憎い演出?と思うほどタイミングよく・・・。そのうちお酒も大分まわり、「本当に舞台でそこだけ上から雪を降らしているみたい・・・」 「 雪は紙を三角形に切るのよ」 などとおしゃべりは尽きず・・・。帰りに売店でまたお酒を選んで、お部屋で二次会が始まりました。でも私は沈没。

 翌朝外を見ると、向こうが見えないくらい雪が降っていました。
色々なところへ観光に行くのもいいけれど、私は、いつもと違うところでのんびりするのが好きです。のんびり本を読んで、顔を上げると雪景色。という最高の状態なのに、出掛けに急いだもので、肝心の本を持ってくるのを忘れてしまいました。東京の娘夫婦は、いつも大きな荷物を平気で持ち歩きますが、彼女が持っている本を借りました。石井ゆかりさんの「12星座」の本です。星座とか占いとかあまり熱心ではありませんでしたが、結構ぶ厚い本で 読み応えのあるような感じでした。
私は本を選ぶときは、目次を見ます。読むときは、前書きをしっかり読みます。
この前書きの終わりに、
「・・・私は占いなどなくてもまったく困らない、という生き方、考え方が、絶対に正しいと思います。そう思いながら、人間のもうひとつの真実である「弱さ」の側で、なんの理性的根拠もない「占い」に携わっています。」とありました。
「弱さの側」という言葉が目にとまりました。

 今回は自分の本ではないので、斜め読みをして、自分の星座 山羊座の人へのメッセージを読んでいました。

「あなたの人生には常に多くの人が居て、彼らに対して守ろう、働きかけようとします。
周囲の人々の命を生かすため、うまくいかないことや、思いどうりにならないことに毅然と立ち向かい続けて決して逃げないのです。
たとえ一人ぼっちで歌を歌っているときでも、貴方の歌はきっと、誰かのために機能しています。ですからひとたび「自分は役に立っていない」と感じると、人生のすべてに対して、意味が感じられなくなってしまうかもしれません。自分がそこにいてはいけないと感じてしまうかもしれません。貴方はどうしてだれかになにかしてあげたいと思うのでしょうか。なぜ、他者への力はあなたを勇気付け、安心させてくれるのでしょうか。
今、貴方が、「だれにもなにもしてあげられない、自分は無力だ」と感じているなら、少しだけ、立場を逆転させて考えて下さい。弱ったとき、力をなくしたとき、自分の弱さを相手のほうに投げかけることができるのが本当の強さです。
貴方は、人を操作したり支配したりしたいわけではないのです。貴方がしたいのは、誰かがその人の命を精一杯生かすための場を作ることです。誰かにとって確かなよりどころとなる「世界」を運営することです。それによって貴方も生命力を得るのだろうと思います。  (文章中略あり)

 これを読んでいて、涙が出ました。私はこのとき、特に落ち込んでいたわけでもありませんでしたが、自分のことをとてもよく分ってくれている人がいるという思い、無意識に自然に、自分の思うままに歩いていた行動が、理論的に裏づけされたような感じでした。
そしてもう一つ今気づいたことは、文章の中から、自分の好きなところだけを抜粋している自分がここにいるということです。それは無意識に自分を肯定し、美化しようとする、誰もが持っている「弱さの側」かもしれません。

 もう少し読んでみたいと娘に話しました。
5日、1日だけ群馬に居て、6日に松山に着きました。次の日、娘が注文してくれた、同じ本が松山に届きました。

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渡部捷子

渡部捷子へのメールは watanabe@kazami.com まで

 
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