かざみきもの学院
トップ 学院長 本校 松山校 万華鏡 イベント アルバム

<2018年10月>

 

「寸法」 〜着物を楽で美しく着るには

 着物は洋服と違い、前が開いている物を左右重ねて着るので、入らないということはなく、以前は、妊婦さんも着ていることがあったようです。現在では、洋服中心になったので、そんなことはなくなりました。着物を着るのは、仕事のためという人は別ですが、何か特別の行事、または変身を求めている人が多いようです。ということは、ただ着るだけではなく、あらゆる面で 「より美しく」 が求められます。

 着付けを頼まれた時は初めに、どういうお席か、その人の立場、位置づけを考え、そのあたりのことをお聞きします。「目立ちすぎないように」 ということが必要になってくる場合もあります。例えばお子さんの入学式・卒業式は、子供が主役であり、会場も華やかな照明のある場所ではありません。
私は子供たちの小学校の授業参観は、仕事柄着物で行きましたが、普段着で行くようにしていました。入学式卒業式は学校の儀式なので、落ち着いた無地かそれに近い着物に、改まりすぎないように落ち着いた名古屋帯にしたように思います。

 先月も少し触れましたが、着物を着るのに大切なことは、着物の丈と身幅がその人に合っているかはもちろんですが、着物と長襦袢の寸法が合っていることです。最近それが合っていないのをそのままにしているのをよく見受けます。
最近、着物を着なくなったからと、いただいた着物をお持ちの方が多くなりました。できるだけ早く、この着物はどの長襦袢と合わせて着るか考えておくことをお勧めします。寸法を調べて、記録をしておく。袖丈、裄、袖付け、等、着物と長襦袢の寸法の関係を確認。一番いいのは着てみることです。

 着物は長い間、「寸」、「尺」、等、尺貫法で寸法を決めていましたが、国でメートル法で表示することに決まり、学校でもそうなりました。着物の世界は、変換が遅れていて、寸法に関しては、これがとても複雑になりました。メジャーも寸とセンチが表裏についているものを持っていると大体の寸法が分かります。袖丈の標準は1尺3寸、センチで言うと、約49p。この機会に揃えておくといいかもしれません。

バックナンバーはこちら (毎月5日更新)

渡部捷子

渡部捷子へのメールは watanabe@kazami.com まで

 
▲このページのTOPへ
©2005 かざみきもの学院